ガス軟窒化処理(SNプロセス)

ガス軟窒化処理は一般的に、570℃前後処理温度が採用され、アンモニアガスと浸炭性ガス(RXガス)を主反応ガスとして使用します。
ほとんどの鉄鋼材料に適用することができ、量産性のある処理方法で、窒化処理としては代表的な処理方法です。拡散した窒素により、鋼中に窒化物を生成し、一般的に最表面に化合物層(ε層)をつくり、その内部には、拡散層を生成します。この窒化形成層が、鉄鋼材料部品の耐摩耗性の向上、疲労強度の向上等を容易にさせ、自動車部品、弱電部品、一般産業機器、金型等、幅広い市場で適用されています。
表面硬さの向上は、材質により異なりますが、一般的に、Hmv400~1300と高硬度になります

特徴

  • 鉄鋼材料であれば容易に適用できる。(オーステナイト系ステンレスは、前処理必要)
  • 形状に左右されない。深穴、スリット等、塩浴窒化処理、プラズマ窒化処理では不向きな形状も容易に処理できる。
  • 表面は、不純物、酸化膜等が付着することがなく、乳白色の綺麗な仕上がりとなる。
  • 微小部品から大型部品まで、小ロットから量産まで容易に適用できる。
  • 機械的特性の改善 ・耐摩耗性の向上(高硬度、低摩擦係数の化合物層の効果)
    ・疲労強度の向上(残留圧縮応力、結晶の転位、結晶の滑り破壊の抑制)
    ・耐食性の向上(化合物層の窒化物による耐食性の向上)
    ・耐熱性の向上(高温軟化性の改質)

適応材料

鉄鋼材料全般に適用できます。

窒化処理後の表面硬さ目安
材質 硬さ
SPCC、SS400 Hmv400以上
SUM系、S45C等炭素鋼
SCM材、SNC、SMCM材 Hmv600以上
NAK、HPM等プレハードン鋼 Hmv600以上(材質により異なる)
SACM645 Hmv800以上
SKD-11、DC、SLDダイス鋼系
SKH系、HAP、MH等高速度鋼
SUS410、420、440 Hmv800(1,000)以上

適応事例

名称:ニードルバルブ

名称:半導体自送機器部品
材質:S45C

名称:歯車類

名称:プレス部品
材質:SPCC

名称:特殊シム部品
材質:SPCC

名称:精密金型入れ子
材質:S45C、SKD61

名称:半導体自走精密部品
材質:SUM23

名称:特殊シャフト
材質:S45C

名称:産業用ブレーキ部品
材質:S45C

名称:溶接構造部品
材質:SS400

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